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酷くあたたかな儚いものを夢に見た
目覚めた時残ったのは切なさだけ
黎明の空の下を君にひかれ
いつもの階段 に足をかける
ここを一緒に通るのも今日で最後だね
呟いた言葉を君の肩越しに聞いた
昇り慣れたこの階段を踏み締める度
今朝見た夢が消えていくような気がした
最後の一段を君が踏んだ時
強く握っていた手が離れた
君は背を向け少しずつ遠ざかっていく
言いかけた言葉は息と一緒に消えていった
容赦なく流れていく時の中
何度も否定したあの道を
振りかえらず選べていたなら...
君の面影に伸ばした指先は
空を切り ぼくは目を閉じた
あの時飲み込んだ言葉を
今そっと口にして
ぼくたちは人だからすれ違いもある
言い合わなくても思いが伝わる
なんてことは滅多にないけど
容赦なく流れていく時の中
何度も否定したあの道を
振りかえらず選べていたなら...
色褪せた思い出はまだここにあるから
君を見つけたあの日のことをずっと忘れない
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